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バーバー吉野

バーバー吉野 スペシャル・エディション

監督/荻上直子
もたいまさこ

副題「その町の少年は皆同じ髪型でした」ということで、ストーリーは、通称「吉野刈り」という前髪ぱっつんヘアスタイルを強要されている少年たちが、おしゃれ転校生の存在によって大人への反抗に目覚めるというものです。

コンセプトだけでもこんなに面白そうなこの映画がハズレのわけがない!という絶大な(かつ根拠のない)信頼の元に見たんですが、期待が大きかった分、がっかりも大きかったと言わざるを得ません。うーん。もうちょっとうまく作れるでしょ!

見ながら感じていたのは、髪型に対する反抗って言うのは、結局世の中のこまごました規則への反抗の代表であって、子供が抱く反抗心になら何にでも当てはまることなんだってことでした。子供には、わけが分からないまま、大人の価値観をそのまま受け入れている時期があります。それがある瞬間に、その無意味さに気づいてしまい、許せないものになる。そのきっかけは、異性への興味や、かっこよくなりたいという不純なものでこそリアリティがある。私もいろんな怒りを抱えてたな~なんて思ったりしました。

ところが、監督へのインタビューを見ていると、この映画への原動力は古きよき日本へのノスタルジーのようなものなんですね。私にとって、吉野刈りを強要する大人の世界は完全に子供の敵です。ところが、監督にとってはそうではないんですね。その辺の感覚の違いが、結局映画を好きになれない最大の原因かもしれません。監督が好きだというシーンと、私が好きなシーンはまったく違っていて逆に面白いくらいでしたし、監督と趣味が合わないと、その人の撮った映画を好きになることはないんだなー、と強く感じることができました。他の人がこの映画をどう感じたかにはすごく興味があります。

もたいまさこは、ものすごく良かったです。彼女が唯一この映画を救っているのかもしれません。子役は最悪。日本人の子役を見ていると、台詞回しのつたなさが耳に障るんですが、外国人に子役にはそんなことを感じることはありません。これは日本語が私の耳になじんでいるせいでしょうか?自然な発話を知っているからこそ、不自然さが分かるのかな~と思ったりします。子供が主役の映画というだけで、マイナス要素になっているのかもしれません。少年たちが、転校生を受け入れるきっかけだったり、反抗するきっかけだったり、そういうものにはすごく説得力があっただけに、その他が残念でした。

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