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誰も知らない

誰も知らない

★★★★★
2003
柳楽優弥
YOU

最近、語彙が減ってきて自分がしゃべる言葉に「超」や「すごい」が増えています。自分が感じたことを出来るだけ分かりやすく伝えるには「例え」を使うのがいいと何かで聞いたので、そうするように心がけてるんですが、挿入歌の『宝石』を聞いて、キレイな例えってこういうのかな~と思いました。「氷のように枯れた瞳」、なんて分かりやすくて、突飛でキレイな日本語なんでしょうか。こういう風にしゃべれるようになりたいです。

『宝石』タテタカコ

真夜中の空に問いかけてみても
ただ星が輝くだけ
心から溶けだした黒い湖へと
流されてゆくだけ
もう一度 天使は僕に振り向くかい?
僕の心で水浴びをするかい
やがて来る冬の風に波が揺られて
闇のなかへ僕を誘う
氷のように枯れた瞳で
僕は大きくなってゆく
誰も寄せ付けられない
異臭を放った宝石

さて、何かと話題になった『誰も知らない』でしたが、やっと観ました。話題になっただけはあるな~という感じです。特に、表情で語る芝居を見せる柳楽優弥は、男優賞を取るだけのことはあります。笑顔と無表情のギャップにくらくらしました。鬱屈したものが心にたまっていく様子や、それでも自分勝手になれない優しさが、画面から匂うように伝わってきました。子供っぽい表情と、子供でいられない表情が混ざってなんともいえません。

子供を生むってことは、子供一人の人生を抱える、責任を持つってことですよね。YOU演じる母親は「私は幸せになっちゃいけないの?」って言ってますが、子供を生んだ時点で幸せは限られることに気づかずに生んだんでしょうね。ペットを捨てるみたいに子供を捨てられるのは、ある意味すごいと思います。

映画を通して、照明を殆ど使っていないんじゃないかと思うくらい、自然光で撮ってあって、画面が映画っぽくなかったです。夜は暗いし、昼は明るい。でも、画面の構成や、映像の切り取り方はすごく映画っぽくてきれいで、そのアンバランスがいい感じでした。身体の一部、指先や足元を映すだけで心の状態を表現できているのにもびっくりでした。

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