« 大統領の理髪師 | トップページ | フライト・プラン »

あおげば尊し

あおげば尊し
★★★★☆
2005
監督/市川準
原作/重松清
テリー伊藤
薬師丸ひろ子

死を見つめることはとても難しいです。

例えば、「なぜ人は死ぬのか」という単純な問いに答えるためには、その人がどんな答えを期待しているのかを汲み取らなければいけません。生物的な答えも、進化論的な答えも、宗教的な答えも、理論的な答えも、感情的な答えも、そのとき納得できるものだけが、「正解」なんじゃないでしょうか。

身近な人が死んだことがないので、私には「死」の悲しみは想像することしかできません。そして、自分がどんな風に悲しむのかは、いくら想像してもやっぱり分かりません。

映画中に、「悲しくない人は死に向き合ってはいけない」という台詞があります。でも、核家族化も進む現代では、本当に悲しい死に出会わないまま大人になることの方が多い気がします。悲しくなければ死に触れてはいけないのだったら、子供にとって、死はとても遠い世界の話になってしまうんじゃないでしょうか。もっと、死に触れることのほうが健全な気がするのですがどうでしょう。

市川準監督の音のセンスとカメラワークがすごく好きです。台詞のない演技を多用していて、静かな映画でした。

|

« 大統領の理髪師 | トップページ | フライト・プラン »

」カテゴリの記事

映画・テレビ」カテゴリの記事

邦画」カテゴリの記事

コメント

TBありがとう。
当然のように「死」は自分では体験できません。
身内、あるいは類縁の「死」のなかで、「死」に触れる、そして感じるしかありません。核家族であり、死が「病院」などの管理された空間に預けられることが多い現代ですが、突然思わぬかたちで、たぶん、誰にもふりかかるのは間違いありません。「死」への想像力だけは、鋭敏である必要があると思いますね。

投稿: kimion20002000 | 2006/09/28 01:12

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/33838/3355159

この記事へのトラックバック一覧です: あおげば尊し:

» あおげば尊し [Schicksal]
やっとあおげば尊しをレンタルしてきて見た。 原作を読んでしばらくたってから見たんだけど、原作を思い出すことができた。テリー伊藤が主人公としてどうなんだろうと思ったけど [続きを読む]

受信: 2006/09/10 21:29

» NO.165「あおげば尊し」(日本/市川準監督) [サーカスな日々]
父さん、死ぬってどういうことなんだろう? 僕らはまだ、曖昧としている。 市川準監督は1948年生まれ。画家志望であったが、東京芸大を目指すも落第。CM制作会社に入社し、「禁煙パイポ」「箪笥にゴン」「エバラ焼肉のたれ」などの話題シリーズのCM制作者として、注目を浴びた。映画への進出は1987年だから、40歳近くの作品となる。富田靖子主演の「BU・SU」である。 この映画の主役として、劇場映画初出演となったテリー伊藤は1949年生まれ。日大闘争で�... [続きを読む]

受信: 2006/09/25 15:28

« 大統領の理髪師 | トップページ | フライト・プラン »