ロング・エンゲージメント

Longengage
★☆☆☆☆
2004/フランス
オドレイ・トトゥ

『アメリ』でのオドレイ・トトゥの可愛らしさ,可憐さは私の中でいまだにかなり上位に位置してます。そんな彼女が主演ということで楽しみにしていたのですが,期待外れだったと言わざるを得ません。ストーリーもそうですが,オドレイ・トトゥの魅力という意味でも満足には程遠いものです。もちろん,オドレイ・トトゥの外見は本作でも可愛いのですが,あの小悪魔のような笑顔には出会えませんでした。

最大の難点は登場人物が多すぎることです。また,キャラクターの肉付けが弱いので,誰が誰なのかわからなくなり,醍醐味である人間関係や入れ違い,勘違いを楽しめません。ミステリー部分を追い切れないまま,暗い話が続いていくとちょっとつらい。。。

唯一,カメラワークや色彩はアメリの監督ならではのものでとても美しかったです。

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ララピポ

Rarapipo
★★☆☆☆
2007/日本
脚本/中島哲也
成宮寛貴

ララピポが"a lot of people"だということで、東京に引っ越してきたばかりの私にはものすごく納得できました。東京にはたくさん人がいて、色んな人がいる。でも、それにしてはキャラクターがが偏りすぎていて、ちょっと入り込めませんでした。

社会の底辺に蠢く人々を描く、救いのない話だった気がします。個人的に共感できたのは淫乱熟女の悩み。誰にも顧みられない専業主婦AV女優。という設定にはちょっとリアリティを感じてしまいました。

おもしろさのかけらは転がっているけれど、全体としては面白くないです。

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ジャージの二人

Jaji
★★★★★
2007/日本
堺雅人
水野美紀

カメラワークがとても優しくて、見ていてホッとしました。

遠近感のよく出ている映画だと思います。都会と田舎のギャップ。人と人の心の距離と体の距離のアンバランス。大自然と人間の相対化。全てが融合して、大きな映画になっています。パッケージ写真のように、人間がとても小さいです。引いて撮る映像がとても多い。その分自然が大きい。所々人間がアップになるのも、メリハリがあって良かったと思います。

小物が効いていました。携帯の電波。熊手。トマト。頭文字。ジャージ。熊手が意外と大事。

何もしない、というのが私の今の状態に近いからか、とても素直な気持ちで見ることができた気がします。何かの事件を描くのではなく、人が何かに向かう心をゆっくりと描いた映画でした。

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ジャーマン+雨

German_2
★☆☆☆☆
2007/日本

予告編には「共感を飄々と拒む映画」(by角田光代)とありました。(その後で褒めてましたが。。。)
うまい表現だな、と思います。ひとかけらも共感できませんでした。

現代美術や現代クラシックのような映画だと思います。自分の感情、苦しさや不条理をそのまんま不協和音で表す。たとえどんなに偉い人に評価されていたとしても、悲しみや苦しみを鑑賞に堪えうるものに昇華させずに垂れ流しているものを、私は評価できません。好きじゃありません。不協和音は気持ち悪い。

延々とドッジボールをしている映像など、イライラして、早送りしながら見てしまいました。

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クライマーズ・ハイ

Climber
★★★★☆
2008/日本
堤真一
堺雅人

人間ドラマでした。日航機墜落事故を描くというより、事故を舞台にして、当時の地方新聞社の報道姿勢や、人間関係、働くと言うこと、家族、ひいては人生を描いています。

事故現場を見て、記者が感じたことがものすごくストレートに伝わってくる良い脚本でした。

こうやって、映画の中でちゃんと働いている人の姿を見ると、仕事と家庭の両立なんて目指しても、どちらも中途半端になるのかな、と思ってしまいます。何かをやるなら、このくらい打ち込んでこそ、やりがいも生まれるんじゃないでしょうか。その「何か」が仕事であっても家庭であっても、このくらい打ち込めば、やりがいや達成感は後から生まれるんじゃないかと思います

「二兎を追う者は一兎をも得ず」
器用な人なら、二兎だろうと三兎だろうと得てしまうのかもしれませんが、私には無理だと思ってしまいました。映画には関係ありませんが、そんなことを感じました。

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さくらな人たち

Sakura
★☆☆☆☆
2007/日本
監督/小田切譲
河本準一

何がしたいのか全くわからないです。オダギリジョー、俳優としてはすごいし大好きだしかっこいいし。なぜ、監督になるとこうなってしまうのか…。

コメディーなんだと思うんですが、全く笑えませんでした。チープな映像処理はねらってのものなんでしょうか?ただ単にお金がなかったから手を抜いた風にしか見えません。

「ださかっこいい」をねらってダサくなっちゃった感じでしょうか。うーん。。。

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重力ピエロ

Glavity
★★★★★
2009/日本
原作/伊坂幸太郎
加瀬亮
岡田将生

原作の大ファンで、映画を見ることをずっと躊躇していました。がっかりしたくなかったからです。でも、見て良かったと思います。

原作では
「メロスは激怒した」
「春はあけぼの」
「山椒魚は悲しんだ」
などの古典からの引用が多数あるんですが、その辺が映画ではカットされていたのはとても残念です。

伊坂作品には、完全な「悪」、改心する可能性がゼロな「悪」が登場します。私には、そんな存在を描く必要があるのかどうか不思議なんですが、この作品ではその「悪」について深く深く追求している気がします。「悪」は連鎖するのか、その鎖は自分で断ちきれるのか、そもそも「悪」は本当に「悪」なのか。色んな事を考えさせられます。見て、自分で考えなければいけない映画です。

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鴨川ホルモー

Kamo
★★★★☆
2009/日本
原作/万城目学
山田孝之
栗山千晶

原作に忠実で、非常に楽しめました。鬼語を操る様子(振り付け有)もコミカルで、実写にすると面白さ倍増です。

だめな大学生の生活のリアリティと、鬼を操るファンタジーが無理なく融合しています。これは、何かに一生懸命になる様子が一般の「部活動」と一緒だからじゃないでしょうか。どんな活動でも、ものすごく一生懸命になっている様子を傍目から見てしまうと、コミカルに見えてしまうことってあると思います。だからこそ、この映画はファンタジーでありながらリアル。

何かに一生懸命になって、友情と恋愛が絡まって…完全に青春映画の王道です。

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悲夢

Himu
★★★☆☆
2008/韓国
オダギリジョー

韓国語と日本語で普通に会話している映像が新鮮でした。あまり違和感がなかったので、こういうタイプの多国籍映画は良いんじゃないでしょうか。

2人が同時に眠ると、男の見る夢の通りに女が夢遊してしまう。というのは面白いんですが、設定が浅いので、つっこみどころが満載です。
まず、男女という異なる役割でどんな風に同じ行動なのかが理解しづらく、映画に入り込めませんでした。また、男は、眠らないために頑張るんですが、1日は24時間なんだし、2人とも自由業みたいな感じだし、何故12時間交代制にしないのかも理解できませんでした。韓国映画の女性って文句ばっかりなイメージですが、この映画もそのままです。もっと工夫できるだろ!って思うんですが。男ばっかり頑張っています。あとは、ちょっと血みどろな部分もあるので私は引きました。

とは言え、世界観はすごく面白かったです。映画の雰囲気や家並み、家の中、全てが洗練されていて時代劇と現代が混合して、独特の空気を生み出しています。

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ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~

Viyon3
★★★★☆
2009/日本
松たか子
浅野忠信
広末涼子
妻夫木聡
室井滋

大人になれない夫婦の話でした。自分自身へのいらだちや焦り、思い通りにいかない歯がゆさ、情けなさ。全ての人間は色々なものを抱えながら生きているのだとと思いますが、それをうまく受け止められず、「自分だけが不幸せである」と思い込んでしまうのが、思春期の子ども。主人公の大谷は言わば「永遠の思春期」なのだと思います。だからこそ、作家として大成しているんでしょう。思春期の子どもなんて、自意識が強いだけの一生ノナカで最も恥ずかしいシーズンです。ずっとそんな精神状態から抜け出せずにいたら、確かに生きていくのがイヤになるでしょうね。

そんな大谷を支え続ける妻。完全にお母さんですね。大谷を甘やかしすぎですが、2人で完結していて、受け入れ合っているという意味では、互いに寄りかかっているのだと思います。大谷を甘やかすことで妻も満たされている。辛い状況に甘んじている悲劇のヒロイン役に浸っている。

Viyou_2

そう見ると、一番かわいそうなのはこの夫婦に巻き込まれる周りの人たちです。周囲には迷惑をかけない、という最低限を守れていないという意味で、やっぱりダメ夫婦ですね。

でも、ちょっと羨ましい。2人が互いを愛していて、心の底では許し合っているからかもしれません。

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