インビクタス

In_2
★★★★★
2009/アメリカ
監督/クリント・イーストウッド
モーガン・フリーマン
マット・デイモン

モーガン・フリーマンってすごい役者です。存在感だけですごいのに、この演技。視線の強さがこの強い役にぴったりでした。マンデラ大統領本人から指名があったと言うことですが、納得です。

内容については、正直、怖いと思いました。この物語を疑問に思わず見られる人が多いならば、怖いです。

ストーリーとしては人種差別の横行する南アフリカの人々にアメフトで一体感を持たせる、というものです。スポーツが黒人、白人の壁を取り除き、誰もを喜ばせる。黒人の少年と白人のタクシードライバーが一緒にアメフトを観戦する様子は感動的でした。

でも、これってナチスがオリンピックを利用したのとどう違うんでしょう?
もちろん、目的は大きくちがうのかもしれませんが、「スポーツを政治に利用する」という事実は同じです。人々を洗脳して、本来の問題から目をそらさせる政治手腕。マンデラさんの理想国家が「たまたま」現代社会が求める理想に近かったから、感動ものになっていますが、こうやってコントロールされる可能性があるということを私たちは知っていなければいけません。

私たちは常に、自分の頭で、慎重に、ものごとを見極めなければいけない。この事実を痛感しました。深い映画でした。

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ジャージの二人

Jaji
★★★★★
2007/日本
堺雅人
水野美紀

カメラワークがとても優しくて、見ていてホッとしました。

遠近感のよく出ている映画だと思います。都会と田舎のギャップ。人と人の心の距離と体の距離のアンバランス。大自然と人間の相対化。全てが融合して、大きな映画になっています。パッケージ写真のように、人間がとても小さいです。引いて撮る映像がとても多い。その分自然が大きい。所々人間がアップになるのも、メリハリがあって良かったと思います。

小物が効いていました。携帯の電波。熊手。トマト。頭文字。ジャージ。熊手が意外と大事。

何もしない、というのが私の今の状態に近いからか、とても素直な気持ちで見ることができた気がします。何かの事件を描くのではなく、人が何かに向かう心をゆっくりと描いた映画でした。

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重力ピエロ

Glavity
★★★★★
2009/日本
原作/伊坂幸太郎
加瀬亮
岡田将生

原作の大ファンで、映画を見ることをずっと躊躇していました。がっかりしたくなかったからです。でも、見て良かったと思います。

原作では
「メロスは激怒した」
「春はあけぼの」
「山椒魚は悲しんだ」
などの古典からの引用が多数あるんですが、その辺が映画ではカットされていたのはとても残念です。

伊坂作品には、完全な「悪」、改心する可能性がゼロな「悪」が登場します。私には、そんな存在を描く必要があるのかどうか不思議なんですが、この作品ではその「悪」について深く深く追求している気がします。「悪」は連鎖するのか、その鎖は自分で断ちきれるのか、そもそも「悪」は本当に「悪」なのか。色んな事を考えさせられます。見て、自分で考えなければいけない映画です。

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おばあちゃんの家

Granma
★★★★★
2002/韓国

大好きな映画です。何度見ても泣ける。ので、今回もまた泣いてしまいました。おばあちゃんに会いたくなる、そして、おばあちゃんに優しくしてあげたくなる映画です。

途中までは、ちょっといらいらします。主人公のサンウのワガママっぷり、おばあちゃんに対する無礼さ、やりたい放題のあまったれ。でも、おばあちゃんとの交流を通してサンウがどう成長するのか、映画自体が優しく見守っているみたいです。子どもを育てるのは、周りの視線なのかもしれません。

エンディングで、その成長っぷりをしっかり見せるのが、うまいな、と思います。韓国映画らしい笑いも詰め込んだ、愛情あふれる映画、買っても良いくらいです。

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クローズZERO

Zero_2

★★★★★
2007
監督/三池崇史
小栗旬
山田孝之

なんだか、いい映画でした。どちらかといえば私の嫌いなタイプの映画です。不良の映画だし、けんかのシーンもたくさんあるんですが、なぜかバイオレンスな雰囲気が暴力的じゃなくて、平気な自分にびっくりしました。あまり痛くなさそう、という訳じゃないんですが、きれいに撮ろうとしているのがわかるからでしょうか。

三池監督の作り出す映画の雰囲気が大好きです。衣装や、背景、ギャグ、人物描写など何もかも含めて完成度が高いなぁと思います。ギャグやCG部分でわざと微妙に世界観をずらしているのも大好きです。

ついでに言うと、高評価の理由は小栗旬。ものすごくかっこよかったです。そり込みの入った髪型、衣装の短ラン、ジャージ、怒った表情、甘える表情、スキのないかっこよさでした。

実は、ストーリー自体はそんなに良くはないかなーとちらっと思ってます。特に黒木メイサが絡んでくるあたりは軟弱な雰囲気になっててイヤな感じです。もっと硬派オンリーでせめてほしかった。あのクダリは映画の雰囲気をダメにしてます。三池監督は男優を使うのはうまいのに、女優を使うのが下手だなぁと思ってしまいました。

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スキヤキ・ウェスタン ジャンゴ


★★★★★
2007
公式HP
監督/三池崇史
伊藤英明
佐藤浩市
伊勢谷友介

友達に誘われて見に行きましたが、ものすごく面白かったです。こんな映画を作ろうとした人が居て、実際に作ってしまったという事実に感動してしまって、後半は映画館でずっとニヤニヤしてしまいました。ヤヴァイです。

まず、キャストがすばらしい。伊藤英明、佐藤浩市、伊勢谷友介、桃井かおり、香川照之、石橋貴明、安藤政信、木村佳乃、松重豊、塩見三省、石橋蓮司、堺雅人、田中要次、小栗旬、内田流果、クエンティン・タランティーノ。みんなかっこいいんですが、特筆すべきはその死に様。男前たちがものすごい顔芸をしながら死んでいくのが最高です。役者魂を見せてもらえます。

世界観、衣装、ヘアスタイル、誉めるところがありすぎて書ききれません。その人にしかできない仕事ができる人が集まった感じです。ホントにバカっぽいことを大真面目にしているスタイルが、大好きでした。きっとこの映画を作ってる間は楽しかっただろうなと思います。こんな仕事に携わった製作者がうらやましい。そんな、映画でした。

見て良かったな、と思う映画にはいろんなタイプがありますが、この映画は「人生は楽しむものだ」ことを思い出させてくれたって意味ですごく良かったと思います。

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フライト・プラン

フライトプラン
★★★★★
2005/アメリカ
ジョディ・フォスター

ものすごく良く練られたシナリオでした。ストーリーを簡単にしか知らなかったので、最後まで見て、やられた!って感じです。

ジョディ・フォスターの母親っぷりが迫真の演技でした。周囲に、「あなたの子供は存在しない」といわれて、「自分が狂っているのか」「周りが狂っているのか」を迫られる恐怖がリアルです。そこで自分を信じられる強さはかっこいいですね。でも、どう見ても狂ってるようにしか見えません。

つまるところ、真実とは結果が出てからの後付けでしかないわけです。目に見えるものと自分の記憶が食い違ったとき、私だったら目に見えるものを信じそうな気がします。記憶って、普通はねじ曲がるものですよね。どちらが正しいかは、結果が出てからしか分からない。何を信じるか決めることって難しいですね。

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UDON

Udon
★★★★★
2006
監督/本広克行
ユースケ・サンタマリア
小西真奈美

最高!映画館で笑い転げてきました。意味のない描写が色々あって、面白くて、こういうテイストの映画としては大成功だと思います。

ロボットプロダクションの、「summer timemachine blues」から引っ張っているネタもてんこ盛りで、両方見ると2倍美味しい感じです。

音楽に関しても、ずっとビゼーのカルメンで通してあるのがかっこよかったです。アレンジもかっこよかったし。途中、Queenとカルメンを混ぜたみたいな発展があってそれも面白かったです。ウルフルズの「バンザイ」はいらなかったな~、と思います。

ちょっとだけ私には合わなかったのは、わざわざ泣かせにかからなくてもいいのにな~ってところです。私には笑いだけで十分でした。

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サマータイムマシーン・ブルース

サマータイムマシン・ブルース スタンダード・エディション (初回生産限定価格)
★★★★★
2005
監督/本広克行
真木よう子
瑛太
佐々木蔵之介
上野樹里

面白い!最高です。笑える賢い映画ってすばらしいですね~。なんか、楽しんで作ったんだろうな~って言う雰囲気が伝わってきて、見ていて楽しくなります。役者の会話のリズムもすごく良くて、掛け合いや、間が気持ちいい。大当たりでした。

ただ、監督のコメンタリーの中で、「最初の15分は我慢してください」って言うのがあったんですが、それは最もです。伏線はるための15分がつまらなさすぎ。最初に見たときは、ダメかも…?って思っちゃいました。でも、2回目はそこが面白い。そういう作り方をしています。

せっかくタイムマシーンがあるのに、ちょこまかとちゃちなことにしか使わないで、大きく悪いことしようとしないのがかわいいです。バック・トゥ・ザ・フューチャーのオマージュ的な映像もチョコチョコ入っているんですが、そこから、人間の悪意を取り除いた映画のようです。科学的なことは放り投げてるのも面白い。

会話と会話の「間」が命の映画です。

↓劇場版も見てみたい!

サマータイムマシン・ブルース 2005 舞台版

(後日)と思って、買ってしまいました。劇場版は、さらに面白い。舞台で見せるための工夫がてんこ盛り。タイムマシーンがドラえもん型なのもgood。舞台裏を見せてくれる付録も良かったです。

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マッハ

マッハ ! プレミアム・エディション
★★★★★
2001/タイ
トニー・ジャー

とにかくかっこいい!ストーリーは陳腐だし、ヒロインはかわいくないし、演技もみんな下手すぎて逆に面白いくらいだけど、トニー・ジャーがかっこいい。それだけで見る価値のある映画です。

「CGなし、スタントなし、ワイヤーなし、早まわしなし」という心意気がまずすばらしいんですが、下手にそういうものを使っている映画よりも断然かっこいいです。基本的にアクション映画が苦手なので、下手なCGや早回しを見つけると、鬼の首を取ったように喜んでアラ探ししまくるんですが、この映画に関しては、アクションは完璧です。難は他にあり…かな。

素直に人間の身体ってすごいと思いました。

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